2022年度

 令和5年1月17日(火)に、これまで実施してきた「香川大学と都市圏の大学連携推進事業」のふりかえりと未来の事業の発展について考えるシンポジウムを開催しました。
2018年に内閣府補助金事業(対流事業)の採択からスタートした本事業は、2021年には、より発展的な継続を目指し、「香川と都市圏の大学連携推進事業~かがわBridgeプロジェクト(KBP)」と名称を変更し、相互交流を拡大して、地方創生を担う人材育成に取り組んでいるところです。本事業実施校の香川大学、芝浦工業大学、津田塾大学、東京農業大学の全学生及び教職員、また本事業に協力頂いている香川県、各自治体や県内企業・団体の方々を対象に、「明日の日本をデザインする人財の育成」のテーマのもと、基調講演、学生報告と学長対談の2部構成で実施し、対面会場50名、オンライン150名の参加がありました。


 基調講演では、池田豊人香川県知事と高橋裕子津田塾大学長のお二人にご講演をいただきました。池田知事からは、「明日の香川の地域づくり」と題して、昨今のコロナ禍で気づく人口減少局面における現状と課題、これからの地域づくりには、クルマ社会の見直しや観光振興等の人流の活性化やにぎわいづくり、産業の生産性の向上やさまざまなシーンで活躍する人材の育成・活用が不可欠である旨のお話を頂きました。また高橋学長からは、「ダイバーシティ社会の実現に向けた高等教育機関のミッション」と題して、異なる価値観を創出しイノベーションをもたらすことや、独創的な女性リーダーの育成を長期的な視野を持って展開することの重要性を、異なる地域や文化を経験する、異なる価値観と出会う、異なる人と出会うことの重要性のお話を頂きました。




 学生報告では、本学地域人材共創センター神田講師から概要説明があったのち、今年度夏期に実施した短期プログラムに参加した学生から実体験を交えたプログラムの報告を行いました。限られた時間ではありましたが、香川と都市圏学生の学習環境や分野が異なるもの同士で学ぶことは、お互いに刺激し合ったり新たな発見に繋がったことや、楽しかった現地での生活に関することまで、今後参加を考える学生にとって有益な情報が詰まった報告となりました。プログラムの報告を行った学生たちが、みんな生き生きと報告している様子が印象的でした。

 学長対談では、筧香川大学長、山田芝浦工業大学長、高橋津田塾大学長、江口東京農業大学長に登壇頂き、それぞれ学生の報告を受けての感想やこれからの事業の発展、また教育の高度化・多様化への発展を目指した人材の育成について意見を交換しました。本事業に参加した学生は、われわれが想像した以上に香川の地で、また学生同士の交流で刺激を受け、学生が目に見えて成長します。その材料がたくさん転がっている香川は、学生にとっても社会人にとっても大変魅力的な地方であり、さらなる魅力的な教育プログラムを目指して取り組んでいきたいと思います。